第38回みちのく会 秋田大会レポ(4)
今年も虫オークション。(12/2/26,夜)
宴会場に再結集。恒例のオークションである。5羽のすずめのように虫たちが捨て値同然で売られていく。
わたしは購入の予定なし。標本があっても管理・整理する能力がない。標本を前に興奮した人々のウンチクで勉強させてもらおうという腹。
売られていく虫箱たち。
本格的な標本箱は高いのでボール紙や食品用密閉容器が主流。
ことしも出品。高級米とのこと。何でも売っちゃうぞ。
上に乗った三角紙に違和感を感じなくなると,「蛾屋」のできあがり。
これも? 新鮮セロリマヨネーズセット。
さすがにこれは酒の肴。こんなに甘みのある美味しいセロリは初めてでした。
スタート。当たり障りのないところから。
マレー産のサソリ。銀30枚ならぬ5百円落札。
ニューギニアの大きなバッタ。巨大ハト(アオバハゴロモ)みたいだなあ。4百円。
外道はあっさり片付けて,いよいよ Lepidoptera 本番。
わたしの陣取った場所が悪くて,上手く撮れない。今回は大失敗。
ちなみに蛾の種類も聞き漏らした。
というわけでめぼしい画像が残っていないので,また食べ物の写真でお茶を濁します。
「植物とも動物ともつかない何か」との評価を受けた何か。名産品らしいが他県には知られていないようだ。
これも怪しいけれども,単なる干し芋。干し芋や干し柿は好き。
食べちゃらめえぇぇっ!
気を取り直して。
まだ,オークションは始まったばかりなのである。
「はい,箱付きドイツの蛾!」と競り人(@酔っている)。「詰め合わせ。うーん,向こうではこういう焼き鶏がはやっているんだ。箱だけでも千円はするよ!」。
焼き鳥?
なるほど,毒瓶から展翅なしでそのまま重ねて串刺しにしたんだ。
ラベルがないと標本といえないと思う。嫌なものがはやっているという感想。落札価格不明。
こちらは題して「みちのくで少なそうなアツバ」。
千円落札。
正しい標本。せっかく命あるものを採ったのだからきちんとしないと。
中国系のカトカラの小分けがどんどん出てくる。
カトカラは人気のあるジャンルで,地域調査の時には蝶屋さんも欲しがるという。
確かに夜,明かりに照らされた姿は見栄えがよく,他の蛾とはオーラの出具合が違う。好みの問題だけどね。
これらは大体2千円プラスマイナス。
ムラマツカノコ。
カトカラもいいのだけども,こういう小さな美麗種を忘れてはならない。
オオヤママイマイ。千円落札。
ちなみに,左上はナシの芯,右端は柿ピーの空き袋。
ミクロが楽しい。クロスジキヒロズコガ。
開張1cm強の蛾の見事な展翅。それにしてもいい蛾だなあ。
次は本のコーナー。
『ボルネオの蛾』の科別モノグラム。バラバラに売られていくのはもったいない。
多くの蛾が出品されたがメモが追いつかない。
メモに残っているものだけ。
- シロスジヨトウ(6百円)
- カラフトシロスジヨトウ(千円)
- センダンキバガ(不明)
- イチジクヒトリモドキ(千円)
- ハマオモトヨトウ(千5百円)
- 高尾山のキリガ(2千7百円)
- 今回の目玉。日本では絶滅したと考えられているノシメコヤガ@韓国(不明)
etc. ………
番外。そういえば昨年は微針やフィルムケースが出ていたなあ。
粉ナフタレン。粉末は現在ではなかなか手に入らないとのこと。
「にかわ」は買い手が付かなかった模様。さすがにオールドスタイル過ぎ。
「にかわ」を除いて売り尽くす。これから,標本を囲んでの情報交換・歓談・公開同定・「常設ミクロ分科会」が始まる。
ある意味,これからが最も中身が濃いのだが,これがいつまでも終わらない。yyzz2は夜行で来て夜行で帰って,すぐに翌日の期末考査の問題を作らねばならないのである。というわけで,夜中の3時までつきあっていると,蛾の勉強にはなるが体がもたない。
早めに抜け出し。導入剤を飲んで寝付く。おそらく睡眠一番乗り。
【(5)へ続く】