カギバガ科 トガリバガ亜科
Betapsestis属
(べーたぷせすてぃす)
【命名】Matsumura, 1921
【タイプ種】Betapsestis takeuchii Matsumura, 1921
【原記載】Thousand Insects Japan additamenta(新日本千蟲圖解) 4 : 850
【意味】[ギ]Bêta(ギリシア文字のΒ,β。あるいはローマ文字のB,b)。
後節の"psestis"はもともとの語義としては「擦ること」を指す。命名意図としてはおそらく,Palimpsestis Hübner, 1821 (現在はTetheaのシノニム)の後節がトガリバガを示す接尾辞として用いられたものと考えられる(シャチホコガの"-odonta"と同じ。また詳しくは拙twitterのスレッド,200608および200609を参照されたい )。ちなみにpalimpsetisは「パリンプセスト。使用済みの羊皮紙の表面を削って再利用した写本」。おそらく翅の感じに由来する命名。
前節の"β"については,原記載に説明がない。おそらく「2番目,2流の」の意味か。
【和名】タケウチトガリバ
【学名】Betapsestis umbrosa
(べーたぷせすてぃす うむぶろーさ)
【命名】(Wileman, 1911)
【原記載】Transactions of the Entomological Society of London 1911: 281 (Nemacerota)
【意味】[ラ]umbrosus(日陰になった、影の多い)。
原記載「環状紋は黒く,横に走る暗褐色の影(shade)を伴っている」。それ以外にも,記載文中に「dark」「black」の語が目立つ。
画像は,Matsumura, op. cit. , pl. 61, fig. 11 から。
200717
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