シャクガ科 ヒメシャク亜科
Scopula属 (ｎ〜ｐ)

【和名】 マエキヒメシャク
【学名】 Scopula nigropunctata

（すこーぷら　にぐろぷんくたーた）

【命名】 (Hufnagel, 1767)

【原記載】 Berlinisches Magazin 4: 526 (Phalaena)

【意味】 ［ラ］nigris（黒い）； punctum（斑紋，小点）。「黒い班のある」。

　原記載「インクの斑点」。翅の紋に由来。

　北海道の亜種は，S. n. subimbella Inoue, 1958。「（内地の亜種である）imbella に似たもの」。imbellaは「大人しい，弱い」。

　画像は，Seitz, The Macrolepidoptera of the world 4, pl. 4 k から。

【和名】 シロヒメシャク
【学名】 Scopula nivearia

（すこーぷら　にうぇあーりあ）

【命名】 (Leech, 1897)

【原記載】 The Annals and magazine of natural history (6) 20: 96 (Acidaria)

【意味】 ［ラ］niveus（雪の，雪のように白い）； -arius（接尾辞）。

　原記載「白い」。

　画像は，Seitz, The Macrolepidoptera of the world 4, pl. 4 m (Acidaria) から。

【和名】 サザナミシロヒメシャク
【学名】 Scopula nupta

（すこーぷら　ぬぷた）

【命名】 (Butler, 1878)

【原記載】 The Annals and magazine of natural history (5) 1: 401 (Asthena)

【意味】 ［ラ］nupta（結婚した女性，新婦）。

　原記載に記述なし。おそらく，婚礼時の衣装からの連想。

　画像は，Butler, 1879, Illustrations of typical specimens of Lepidoptera Heterocera in the collection of the British Museum 3, pl. 5, fig. 6 (Asthena) から。

【和名】 ウラクロスジシロヒメシャク
【学名】 Scopula prouti

（すこーぷら　ぷらうといー）

【命名】 Djakonov, 1935

【原記載】 Seitz, The Macrolepidoptera of the world Suppl. 4: 42

【意味】 ［人名］Prout； -i（属格語尾）。

　献名だが，原記載には誰であるかは明記されていない。おそらく，ザイツの図鑑にも執筆していた，自然史博物館でシャクガの研究を行っていたLouis Beethoven Prout（1864-1943）だろう。

　画像は，ibid., pl. 4 b から。

【和名】 クロスジシロヒメシャク
【学名】 Scopula pudicaria

（すこーぷら　ぷでぃかーりあ）

【命名】 (Motschulsky, 1861)

【原記載】 1866, Bulletin de la Société impériale des naturalistes de Moscou 39 (1): 197 (Cabera)

【意味】 ［ラ］pudicus（慎み深い，貞節な）； arius（接尾辞）。

　記載文には由来に関わる記述なし。印象からの命名か。

　画像は，Seitz, The Macrolepidoptera of the world 4, pl. 4 i から。