シャクガ科ナミシャク亜科
Laciniodes属

（らきにおーでーす）

【命名】 Warren, 1894

【タイプ種】 Somatina plurilinearia

【意味】［ラ］lacinia（衣類の裾。下記を参照）；［ギ］-odes（接尾辞。～に似たもの）。「裾（のレース部分）のようなもの」。

　原記載に「横に走る模様が翅の縁半分でレースのような（lace-like）パターンを作っている」あることから，命名の意図としては衣類の裾にレース（lacer）が下がっているイメージに由来するのだろう。

　接尾辞がラテン語"oides"ではなく，ギリシア語"ôdês"であって，この属名はいわゆるハイブリッドである。

セジロナミシャク　Lacinoides denigrata

【和名】セジロナミシャク
【学名】 Laciniodes denigrata

（らきにおーでーす　でにぐらーた）

【命名】 Warren, 1896

【意味】［ラ］de-（接頭辞。～がない）；　nigratus（nigroのpp. 。黒くされた）。「黒くされていない」。

　古典ラテン単語としての"denigratus"の接尾辞"de-"は「強調」とするのが普通である（「黒く塗りつぶされた」）。しかし原記載に，L. plurilinearia種と比較して翅の黒紋がないことおよび頭が黒くないことが記述されていることから，"de-"を否定として命名したものと考えられる。

　日本の亜種は，L. d. ussuriensis Prout, 1939。「ウスリー（川）の」。

180204