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シャクガ科 ナミシャク亜科
Eupithecia属 (a〜c)
(えうぴてーきあ)
【命名】 Curtis, 1825
【タイプ種】 Phalaena absinthiata
【意味】 [ギ]eu-(良い,美しい); pithêkos(こびと,猿); -ia(接尾辞)。
原記載文には「The beautiful Pug」とあることから,パグ犬と結びつけた解釈も可能だが,ここでは Emmet に従って「dwarf(こびと)」とする(ESM, p. 173)。エメットの主張については,拙ブログ「17-04-09」記事を参照されたい。
【和名】 オオクロテンカバナミシャク
【学名】 Eupithecia abietaria
(えうぴてーきあ あびえーたーりあ)
【命名】 (Goeze, 1781)
【意味】 [稙]オウシュウトウヒ(Picea abies)に由来。食草であるとされる。
日本の亜種は,E. a. debrunneata。「赤茶色ではない」。原記載文によれば,原名亜種における翅の外縁線が,本亜種では赤茶色ではなく黒色であることに由来する。
画像は,Hübner, [1817]; Samml. eur. Schmett. [5]: pl. 90 (Togata)。
【和名】 ホソチビナミシャク
【学名】 Eupithecia absinthiata
(えうぴてーくあ あぶしんてぃあーた)
【命名】 (Clerck, 1759)
【意味】 [植]Artemisia absinthium(ニガヨモギ)に由来。食草から。Nakajima & Yazaki, 2011, 標準図鑑 1: 294 に,日本ではアメリカセンダングサで記録があると記載されている。
画像は,Hübner'Geometra, pl.V-I-F。
【和名】 ウラモンカバナミシャク
【学名】 Eupithecia actaeata
(えうぴてーきあ あくたえあーた)
【命名】 Walderdorff, 1869
【意味】 原記載文を参照できず。おそらく[固・ラ]Actaeus(アッティカ,ギリシアの地方名); -atus(接尾辞)。採集地?
日本亜種は,E. a. praenubilata。「非常に暗い」。ヨーロッパの原名亜種との比較から。
図版は,Seitz, 1915, Die Gross-Schmetterlinge der Erde 4, pl. 12。
【和名】 ミジンカバナミシャク
【学名】 Eupithecia addictata
(えうぴてーきあ あどでぃくたーた)
【命名】 Dietze, 1908
【意味】 [ラ]addictus(判定された,身をゆだねた); -atus(接尾辞)。
原記載文を読んでもよく分からない。Dietzeは本種を,E. selinata f. addictata(f. は品種の意)とみなしており,selinata 種との区別を(原記載文におけるような)強調しての命名かもしれない。
図版は,Dietze, 1908, Dt. ent. Z. Iris 21: 194, taf. 2。
【和名】 ウストビナミシャク
【学名】 Eupithecia amplexata
(えうぴてーきあ あむぷれくさーた)
【命名】 Christoph, 1881
【意味】 [ラ]amplexatus(取り巻かれた,巻き付かれた)。不詳。
原記載文には直接の言及は見つからない。類似種との関連からか。
日本の亜種は,E. a. pryeriaria。「プライヤーの」。Henry James Stovin Pryer(1850-1888)は横浜で保険会社を営んでいた蝶の収集家。
図版は,Staudinger, 1897, Dt. ent. Z. Iris 10, taf. 3。
【和名】 カラスナミシャク
【学名】 Eupithecia caliginea
(えうぴてーきあ かーりーぎねあ)
【命名】 Butler, 1878
【意味】 [ラ]caligo(暗黒の);-ea(接尾辞)。
図版は,Butler, 1879, Ill. Het. Coll. Brit. Mus., pl. 54。
【和名】 モンウスカバナミシャク
【学名】 Eupithecia clavifera
(えうぴてーきあ くらーうぃふぇら)
【命名】 Inoue, 1955
【意味】 [ラ]clava(棍棒,木の棒); fero(持っている)。
命名者の記載文(Inoue, 1979, Bull. Fac. Sci. Otsuma Woman's Univ. 15: 172)に♂のゲニタリア(生殖器)について「aedeagus と棒状の cornutus は valve の約2倍の長さがある」と述べられている。
170330
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