本HPにおける学名ラテン語のカナ表記のガイドライン

 以下に,学名ラテン語のカナ表記のガイドラインを示しておく。

 文献に即しての若干の考察は,はてなダイアリー「「ラテン語の発音・カナ表記についてのガイドライン。」,補足および改訂」および「『VOX LATINA』における二重の子音の発音について。」を参照されたい。

 

1. 原則として古典的なラテン語の発音のカナ表記と見なされるものに従う。
 
a. 二重母音 ae は「アイ・エ」でなく「アエ」,oe は「オイ・エ」ではなく「オエ」と表記する。
b. 同じ子音の重なり,ll ・ rr ・ mm ・ nn ・ ss ・ tt は,促音「ッ」を用いず,同じ音を2回読むこととして表記する。
c. ch は[k],rh は[r]とする。
d. gn は[gn],ps は[ps]とする。
e. sb は[sp],tb は[tp]とする。
f. qu は[kw]とする。
g. v は[w]とする。
 
2. 古典的な発音とは見なしえないが,慣用的な発音が定着しているものはそちらに従う。 
 
a. ph は[f]とする。
b. y は[i]とする。 
c. j は母音としては[i],子音としては[j](「ジャ」)ではなく,[y]ヤ行とする。
 
3. 非ラテン語の固有名詞+接尾辞の造語については,固有名詞部分は可能な限りその母国語の発音に近いカナ表記を行う。
 
a. ただし,固有名詞がラテン語化されている場合はラテン語カナ表記とする。
b. 「固有名詞+属格語尾 -i 」による種小名では,i を第2変化の属格語尾に由来すると見なして[i:]とする。
c. 「iで終わる固有名詞+i」の ii は「イ」と縮約せず,「イイー」とする。
 
4. 母音の長音・短音については,辞典等で調べることのできた範囲でカナ表記を行う。
 
 
付記
当HPでは,ギリシア文字η・ωをラテンナイズ表記する場合は,マカロンではなくサーカムフレックスを用いて,ê・ô とする。

 

 ご意見等ぜひご教示お願いいたします。

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