ドクガ科
Sphrageidus属
(すふぁらげいどぅす)
【命名】Maes, 1984
【タイプ種】Phalaena similis Fuessly, 1775
【原記載】Nota lepidopterologica 7: 56
【意味】[ギ]sphrachis(= sphragis。印章,(印章になっている)指輪); eidos(形)。「印章(指輪)の形」。
この前節は「印章」「印になっている指輪」,そこから派生して「指輪についている宝石」を意味する語。命名者は,原記載「σφραχις:ring」として意味を「輪,指輪」に限定している。「指輪」の由来は,原記載「ユクスタ(juxta)はリング型」から。
【和名】モンシロドクガ
【学名】Sphrageidus similis
(すふぁらげいどぅす しみーりす)
【命名】(Fuessly, 1775)
【原記載】Verzeichniss der ihm bekannten Schweizerischen Inseckten: 35 (Phalaena)
【意味】[ラ]similis(似ている)。
定説では,原記載で本種の1つ前に記載されているG. chrysorrhoea (Linnaeus, 1758)(日本未産)に類似することから。
原記載にはG. chrysorrhoeaとの生態の違い(参照: Euproctis chrysorrhoea Linnaeus 1758 - Encyclopedia of Life。幼虫はS. similisと異なり網を張って集団で暮らす)が記述されているだけで,G. chrysorrhoeaとの類似が明記されていない。
ただしリンネは両種を区別せずに1種と考えていたことが現在知られているので,Fusslyによって酷似した別種が分離させられたとすると平仄が合う。
210915
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