yyzz2;虫画像 虫よもやま蛾の学名シャクガ科エダシャク亜科

シャクガ科 エダシャク亜科
Biston属

(びすとん)

【命名】 Leach, 1815

【タイプ種】 Biston stratarius

【意味】ステファヌス=ビザンティウムの『Ethnica』(6世紀)によれば,Biston は古代トラキアの伝説上の人物。父は軍神アレース,母はネストス川の神の娘であるとされる。

 この属名はジェンダーに混乱が見られる。拙ブログ「2016-10-10」記事を参照されたい。

オオシモフリエダシャク Biston betularia

【和名】 オオシモフリエダシャク
【学名】 Biston betularia

(びすとん べつらーりあ)

【命名】 (Linnaeus, 1758)

【意味】[ラ]betula(樺);-aria(接尾辞)。「カバの木の」。食草から。リンネは食草にちなむ命名をしばしば行っている。

 亜種は,B. b. parvus。「小さな」。

 画像は,Seitz, 1915, Die Gross-Schmetterlinge der Erde, Bd. 4, pl.19 から。

ハイイロオオエダシャク Biston regalis

【和名】 ハイイロオオエダシャク
【学名】 Biston regalis

(びすとん れーがーりす)

【命名】 (Moore, 1888)

【意味】[ラ]regalis(王の)。

 日本の亜種は,B. r. comitata。「随伴した,伴う」。この語は元となる種との類似を表現する場合に用いられる。

トビモンオオエダシャク Biston robustus

【和名】 トビモンオオエダシャク
【学名】 Biston robustus

(びすとん ろぶすとぅす)

【命名】 Butler, 1879

【意味】[ラ]robustus(頑丈な)。この単語には「樫」の意味があるが,原記載文には食草について触れられていない。そもそも Butler はプライヤー Pryer から送られてきた標本を用いており,生態についての情報を持たなかったと考えられる。

チャオビトビモンエダシャク Biston strataria

【和名】 チャオビトビモンエダシャク
【学名】 Biston strataria

(びすとん すとらーたーりあ)

【命名】 (Hufnagel, 1767)

【意味】[ラ]stratum(掛け布団,寝具);-aria(接尾辞)。Emmet は翅の形状からの連想に由来すると見なしている(ESM,p.181)。

 日本亜種は,B. s. hasegawai。人名から。

 画像は,Seitz, 1915, Die Gross-Schmetterlinge der Erde, Bd. 4, pl.19 から。

フタオレウスグロエダシャク Biston thoracicaria

【和名】 フタオレウスグロエダシャク
【学名】 Biston thoracicaria

(びすとん とーらーきかーりあ)

【命名】 (Oberthür, 1884)

【意味】[ラ]thorace(胸部,上半身);caries(腐食,老化)。

 「胸部が痛んだ」。原記載に「腹部の第1節が茶色,体の残りすべては灰色」。

 画像は,Oberthür, 1884, Études d'entomologie 9: 26, pl. 2 から。

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