yyzz2;虫画像 虫よもやま>蛾の学名>シャクガ科エダシャク亜科
シャクガ科 エダシャク亜科
Abraxas属
(あぶらくさす)
【命名】 Leach, 1815
【タイプ種】 Abraxas grossulariatus
【意味】グノーシス主義の一派におけるアルコーン(支配者)の名。Wikipedia「アブラクサス」,およびサイト「叡智の光」内「グノーシス主義用語集」のアブラクサスの項(音がでます)を参照。
どうして蛾にこんな大仰な命名をしたかは不詳。この蛾の白黒黄色の模様に非正統的なものを感じたのかもしれない。
【和名】 スギタニシロエダシャク
【学名】 Abraxas flavisinuata
(あぶらくさす ふらーうぃしぬあーた)
【命名】 Warren, 1894
【意味】[羅]flavus(黄色い,金色の);sinus(湾曲,ひだ);-atus(接尾辞)。
「金色のひだのある」。おそらく前翅の,橙色のカーブした外横線から。
【和名】 クロマダラエダシャク
【学名】 Abraxas fulvobasalis
(あぶらくさす ふるうぉばさーりす)
【命名】 Warren, 1894
【意味】[羅]fulvus(赤黄色の,褐色の);basis(基部,基底);-alis(接尾辞)。
「赤黄色の基部をした」。おそらく前翅の模様から。
【和名】 スグリシロエダシャク
【学名】 Abraxas grossulariata
(あぶらくさす ぐろっすらりあーた)
【命名】 (Linnaeus, 1758)
【意味】 [羅]食草であるグースベリー(セイヨウスグリ)Ribes uva-crispaのシノニムである R. grossularia;-atus(接尾辞)。「セイヨウスグリの」。
日本の亜種は,A. g. conspurcata Butler。「汚された」。Butler の意思を引き継いで和名を考えるなら「ヨゴレシロ(あるいはヨゴレマダラ)エダシャク」となるだろうか。
画像は,Seitz, 1915, Die Gross-Schmetterlinge der Erde 4: pl. 15。
【和名】 ヒトスジマダラエダシャク
【学名】 Abraxas latifasciata
(あぶらくさす らーてぃふぁすきあーた)
【命名】 Warren, 1894
【意味】[羅]latus(幅広い);fascia(ひも,帯);-atus(接尾辞)。
「幅広い帯を持つもの」。“latus”には「横の」という語もあるが(この場合は「a」は短母音),ここではとらない。Warrenの原記載(Novit. zool. 1 (2),1894)では「(A. suspecta 種に比べて)しかし特に,外側の点列(the exterior band of spots)が合流して幅広くなっており,横脈点もしばしば第2の黒い不規則な帯を形成する」(p.419)とされる。
【和名】 ユウマダラエダシャク
【学名】 Abraxas miranda
(あぶらくさす みーらんだ)
【命名】 Butler, 1878
【意味】[羅]mirandus(不思議な,驚くべき)。
画像は,Seitz, 1915, Die Gross-Schmetterlinge der Erde 4: pl. 15。
【和名】 ヒメマダラエダシャク
【学名】 Abraxas niphonibia
(あぶらくさす にふぉにびあ)
【命名】 Wehrli, 1935
【意味】[固]niphon(日本);[希]bios(生命,生活)。
「日本産の」。
【和名】 ヘリグロマダラエダシャク
【学名】 Abraxas satoi
(あぶらくさす さとういー)
【命名】 Inoue, 1972
【意味】[固]「佐藤の」。
【和名】 キタマダラエダシャク
【学名】 Abraxas sylvata
(あぶらくさす しるわーた)
【命名】 (Scopoli, 1763)
【意味】〔種小名〕[羅]silva(森,木立);-atus(接尾辞)。「森の」。
日本の亜種は,A. s. microtate。「最も小型の」。
画像は,Seitz, 1915, Die Gross-Schmetterlinge der Erde 4: pl. 15。
100802
←前 Abaciscus属 | Achrosis属 次→ |