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第36回みちのく会 仙台大会私的報告(4)
野生の仙台の死骸たち。(2010年2月27日,12:30〜)
ぼちぼちと人が集まってくる。わたしの知っている人はほとんどいない。社交性が乏しいばかりか,人の顔をほとんど記憶できない。後者は母方からの遺伝である。
人々の主な話題は,今度学研から出版される「標準図鑑」。この場に執筆スタッフが大勢紛れ込んでいる。
新しい図鑑も魅力的だが,わたしはとりあえず保育社「蛾類図鑑」の初版が欲しい。わたしの関心は「新しい正しい知識」からはやっぱり距離がある。「古い間違った知識」が好きだったりする。
正しいことを目指したいのなら,わたしは大学のアカデミズムにしがみついていただろう。正しくないことだけ,間違ったことだけを考えたくてわたしは脱落した。
というわけで,人々の会話になんぞ入っていけないので,カメラを持って再探索。中庭に出てみる。
この建物は増築することによって形成されていて,無駄に曲がった廊下の暗い角や,ぽっかりと取り残された空間が所々に出現する。
この中庭もそんな場所の一つ。
何時のものか分からない。カマキリの卵嚢のように見える。
ホカイドはゴキブリがロクにいないので有名だが,カマキリもレア。こういう卵嚢すら,わたしにとっては珍しい。
カメムシの死骸。こういうものは好き。
壁に残る虫起源の痕跡。化石のようなたたずまい。
これは生きた虫。でも濡れて水滴を浮かべている。
カワゲラだと思うのだが。
ああ疲れた。朝飲んだトランキライザーの効果が切れてきた。でも「みちのく会」がようやく始まる。
【報告(5)へ続く】
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