06年6月6日。苫小牧市樽前,錦大沼公園アルテン。体長はご覧の通り,8mm。
てっきりハムシのたぐいかと思っていたら,「いもむしうんちは雨の音」の管理人のAclerisさんからブログにコメントが入った。
ちわッす。
変な絵柄のハムシ は、フタツメゴミムシかと。ゴミムシとは思えない美麗種です。 (2006/06/08) (強調引用者)
あれあれ,間違えてた。ブログをただちに訂正。わたしのような素人がネットで虫ネタをやれているのは,「虫力(むしりょく)」の高い方々のこういう好意に依存するところが大きい。感謝。
言われてよくよく見れば,ハムシ顔ではない。オサムシ系の細面である。調べると,樹上性のゴミムシ。ハムシを捕食する側だった。07年5月30日。苫小牧市樽前,錦大沼公園アルテン。体長10mm弱。眼がフラッシュで銀色に光っているが,実際は黒色。
フタツメゴミムシは分かってしまえば間違えっこないデザイン。大きな2つの白斑は「鳥糞」のコンセプトだ。
学名はLebidia bioculata。
属名は「たらい・水盤+小さな」。よく分からない。調べるとジュウジアトキリゴミムシ属がLebiaでおそらく同趣旨だろう。これなら『生物学名辞典』に載っている。
たぶん(ギ)lebês 鍋,または(ラ)lebes たらい,はち. (p.499)
難解名らしい。レビディア属の話に限定すれば「小さなレビア」ということかもしれない。でも少なくとも日本では,レビア属よりもレビディア属の方が大きい。
小種名は「二つ+眼」。そのままである。
同日同場所。同個体。左側の紋が溶けて流れ出しているように見えるが,これはフラッシュの反射。
ネットで画像をいろいろ拾ってみると,「黒目」の部分がしっかりしているものと薄いものとがある。あるいは時間と共にすれたり色あせたりするのかもしれない。ここら辺は今後の宿題。
ところで,ハムシと勘違いしたのは伏線があるのであって,似たハムシが微かに記憶にあったに違いない。
こちらにも出会うことができた。
ワモンナガハムシ。07年7月16日。苫小牧市高丘,緑ヶ丘公園。
似ているが,やっぱりハムシ型。しかも体長4mm。フタツメゴミムシの半分だった。
○『生物学名辞典』,平嶋義宏;東京大学出版会
(08年01月03日初稿)
yyzz2;虫画像 虫よもやま